休診日 |
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土曜日・日曜日・祝日 お盆休み:8月15日 年末年始:12月30日~1月3日 |
社会医療法人同仁会 周南記念病院
名誉院長 沖田 極
肝臓内科
消化器内科
この間、
日本肝臓学会理事長、日本内科学会理事、日本消化器病学会理事、日本消化器内視鏡学会中国支部長などを歴任
パースペクティブとはなかなか馴染みのない言葉ですが、要は”全体像”とか”俯瞰”と言ったことを表す英語と考えていただいて結構です。ですから、タイトルの意味は”これからの肝臓病治療について考える”位の意味と思っていただければよろしいと思います。ここ数年、肝臓病治療は大きく変わって参りました。それは、これまで日本の慢性肝疾患の7割以上を占めていたC型肝炎が”直接C型肝炎ウイルスを排除する薬剤(DAA剤)”の出現によって完全に治癒するようになったことです。C型肝炎が治癒すれば肝硬変も、肝細胞がんも当然のように患者数が激減します。
これで肝臓病に悩む患者さんは減ったのかと言えば、ところがドッコイ、今度は脂肪肝やアルコール性肝疾患の患者さんが増加傾向にあり、いずれの病気も放置すれば肝硬変や肝細胞がんに進展することが分かり世界中の肝臓専門医が対策に追われています。
脂肪肝は、一般には肥満の方に多く、従って糖尿病の合併率も極めて高いものがあります。当院では、管理栄養士さんが極めて熱心に脂肪肝、肥満、糖尿病の対策に食事の面から取り組んでいます。
上記以外の肝臓病に関しては、B型肝炎、自己免疫肝疾患(自己免疫性肝炎、原発性胆汁性胆管炎、原発性硬化性胆管炎)、薬物性肝障害、原発・転移性肝がんについても最新の医療機器や治療法で対応しております。
私の外来では、患者さんの頻度は非アルコール性脂肪性肝障害、アルコール性肝障害、C型肝炎、B型肝炎、肝がん、自己免疫性肝障害の順ですが、彼らには可能な限りの医療を提供し笑顔になっていただきたいと願って日々の診療を行っています。